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ご挨拶

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【新しい時代のメガネづくりをめざして我自ら歴史を作る】

本社ビル「眼鏡」という商品は、どんなものなのでしょうか。眼鏡はフレームとレンズから出来ています。しかしフレームとレンズがあれば、それは眼鏡でしょうか。

もちろん広い意味では眼鏡ですが、本当の意味での眼鏡、すなわち、眼鏡という商品の本質的価値からみると、いまだ不充分です。例えば、他人の眼鏡をもらったとして、あなたにとって有益でしょうか。カメラや時計をもらった時と比較して下さい。眼鏡は、それを使用することによって正しい視力を得、加えて快適な生活が営めることによって、初めて商品価値が生まれるものです。さらに、眼鏡は人体五感のうち、最も重要な視力をつかさどる眼の延長ともいえます。従って「眼鏡屋」という商売は、一人ひとりのユーザーに、正確で快適な眼鏡を提供することを使命としています。

東京メガネは明治16年(1883年)創業以来、常にこの使命の達成に努力してまいりました。そして、正確で快適な眼鏡づくりのために「自我作古(じがさっこ)」の思想と精神を大切にしてきました。「自我作古(じがさっこ)」とは、中国の宋代の『宋史』の中の言葉で、「自(みずか)ら我(われ)より古(いにしえ)を作(な)す」と読み、自らが新しい歴史を作るという意味です。時代の変遷の中、価値観や環境も大きく変わります。従って、常に時代を先取る心がまえがなければ時代に遅れ、やがて消えてゆくでしょう。すなわち、「我自ら歴史を作る」心がまえがあって、初めて歴史は続くものです。

私ども東京メガネは、「自我作古」の精神のもと、視力測定機や加工機器の機械化の導入を、我が国最初に行いました。また“メガネは顔の一部です”のフレーズに表されるように、顔の中心を占める眼鏡の美容上の効果に注目し、美容相談やビデオを用いたフレーム選びや有名ファッションデザイナーとデザイン契約を結ぶなど、同業他社に先駆けてファッション感覚を取り入れてきました。加えて、眼鏡業界で初めてであるばかりか、百貨店を除く小売業者として、我が国最初の海外進出を果たしたのも当社であります。このほか、ドライバーの運転中の視力の研究などは、他者の数歩先をゆく企画でありました。

そして私どもは今、スポーツをするグラスプレイヤーのための「スポーツビジョン」の研究・普及と、パリの高級眼鏡店「ピエール・マルリー」の導入・展開に力を入れています。いずれも、他の追随を許さない新たな試みであります。

このように、同業他社に先駆ける数々の政策は、「自我作古」の精神の具現化であり、これからも正確で快適な眼鏡づくりのため、フレッシュな感覚で最も新鮮な情報を取り入れ、歴史を重ねたいと念じております。

しかしながら、東京メガネの百有余年の歴史は、私どもだけでの力で成し得たものではありません。その歴史の大部分は多くの方々の暖かいご支援、的確なご指導の積み重ねであります。従って、歴史におごることなく、謙虚に自己を見つめ、感謝する気持ちをもつことこそ、「自我作古」の原点と考えます。私どもの使命達成のため、これからも一層のご指導、お力添えを賜れれば、これにまさる幸いはございません。